【国府津】
海、商店、建造物、
新しい文化や展開。
心地良さに包まれた
リラクゼーションタウン。

国府津の路地

JR東海道線の小田原の2駅隣、「国府津」というまちにどういう印象をお持ちでしょうか。

ホームから目に飛び込んでくる海の美しさ、箱根駅伝のコースとしてもなじみ深い〝東海道〟沿いのまちとして、印象にある方も多いかもしれません。

海と丘陵と川に囲まれた、歴史のあるまち。

街道には今も、通りに面した側のみ華やかに仕上げた、いわゆる〝看板建築〟が点在し、古民家の間の路地も風情にあふれていて、訪れる人をどこか懐かしいようなエモーショナルな感情に誘います。

個人商店が多いのも特徴で、その専門性と温もりあるサービスで、国府津に暮らす人たちの生活を彩っています。

近年では、イベントスペースやコワーキングスペース、レッスンスタジオ、シェアキッチン、ギャラリーなどの新しい施設も増え、若い人や遠くに住む人からも注目を集めているエリア。

今回は、そんな「国府津」について紹介したいと思います。

シェアキッチン「台所」

テトラポット越しの海

高台から望む風景

日々の傍らにある〝海〟。

国府津といえば、日々の生活の傍らにある〝海〟。

路地の向こうには海原が見え、丘陵の高台からは広大な相模湾が一望。
おうちによっては部屋から海が見える…なんていうところも多いかもしれません。
そんな場所では肩に力を入れる方が難しいものです。
この圧倒的なリラックス感が、国府津の最大の魅力とも。
とはいえ、決して辺鄙な立地というわけでもなく、隣駅の鴨宮は大型施設の並ぶショッピングゾーン。東海道線に乗れば東京もすぐそこ。
不便ではないけれど、生活の半径だけがスポンと心地良さに包まれているような、なんとも不思議なエリア。
それが「国府津」といえるかもしれません。

丘陵の「ひとみガーデン」から望むまちなみ (地域団体「ヤッホー国府津村役場」主催のまちあるきより)

心地良さを支える、まちの〝商店〟

その心地良さを支えているのは、何といってもまちの〝商店〟の数々。
個人店ならではの専門性や技術はもちろん、親切心にあふれた温かいサービスは驚くほどです。

鮮魚店「魚伊三」

店先にたなびく大きな黄色の品札が目を引く鮮魚店「魚伊三」では、もちろん、普通のお魚屋さん同様に店頭の魚を買うことができますが、実は、買った魚を焼いたりなどの調理もお願いすることが可能。
また、釣りのメッカでもある国府津。
例えば、大きすぎる釣果に頭を悩ませたときなど、家に持ち帰ることのできるよう捌いてもらう…なんていうことも可能だったりするのです。

洋品店「フルヤレディスファッション」

老舗洋品店の「フルヤレディスファッション」では、衣料品の販売以外にも、ステージ衣装やオーダーメイドの服・布小物の制作、カジュアル着物のレンタル企画(要問い合わせ)など、多彩な活動も展開しています。
嬉しいのは、リメイクしたい服や小物について親身に相談にのってもらえること。
愛着のある品がオーダーメイドのように新しく蘇るのは感動ものです。

歴史を物語る〝建造物〟

そして、まちの歴史を物語る〝建造物〟の存在も、国府津の魅力のひとつ。
そのいくつかは現役の商店や施設として稼働しているというのも、嬉しいところです。

パン製造販売店「神戸屋ふるや店」

駅をおりてすぐのパン製造販売店「神戸屋ふるや店」は、国の登録有形文化財。洋風の石造建築を模した外壁が特徴の〝看板建築〟です。
毎日の食卓に欠かせない食パンや菓子パンのラインナップはもちろん、飾りパンといわれる、パン生地でつくるディスプレイ用(非食用)のデコレーションパンのオーダー制作も人気を得ています。
国道沿いにある精進カフェ「マリアージュ」の建物も、国登録有形文化財。
元陶器店だったという趣きある古民家でいただくのは、豆と野菜を中心とした精進ランチやヘルシースイーツ。
バーの時間には、日本酒やワイン、焼酎とともに旬のおつまみをいただくことも。
演奏会などのイベントも積極的に行なっており、地域の文化発信の一角も担っています。

「マリアージュ」の道路を挟んで向かい側にあるのが、こちらも国登録有形文化財のギャラリー「KURA」。
元陶器店(現「マリアージュ」)の商品倉庫だった石蔵をリノベーションした施設です。
西湘エリアのアーティストの活動場所として注目を集め、多くの展示・発表の舞台として動いています。

精進カフェ「マリアージュ」

ギャラリー「KURA」

国府津らしいワークスタイル、刺激的なイベント

コワーキングスペース「BLEND-Coworking」

また、国府津らしいワークスタイルの象徴として押さえておきたいのが、国道沿いのコワーキングスペース「BLEND-Coworking」。
まちなかの都会的なコワーキングスペースとはひと味違う、ゆったりとした空気感は国府津ならでは。
リラクゼーションタウンのど真ん中で、自分のペースで働く心地良さを体感することができます。
国府津らしい刺激がほしいときは、海沿いの倉庫型イベントスペース「BLEND PARK」で開催する、様々なイベントへ。
定期的なマルシェや映画上映などはもちろん、国府津の地に魅力を見た、近隣や遠方の様々な主催者も、頻繁に個性的なイベントを展開しています。

イベントスペース「BLEND PARK」 (コミュニティシネマ「cinema park」主催の上映風景)

海に山、まちと商店、歴史や建物、新しい文化や展開。
どうやら、「国府津」を知るには1日では足りなさそうです。
目的に合わせて、気分に合わせて、ときおり足を運んでみてはいかがでしょうか。

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