畑のある暮らし
〜自然と生きるスローライフ〜

今回インタビューをさせていただいたのは小田原市久野在住のアヤコさん。
昨年、畑付きの家に移住を決め、現在一人暮らしと畑に奮闘中だという彼女にいまの生活や移住に至ったきっかけを聞いてきました。

小さい頃から憧れた
ピーターラビットの絵本の世界

まず初めに畑に興味を持ったのはどんなきっかけがあったのですか?
畑に興味を持ったきっかけは、「本」でした。小さい頃から絵本が大好きで、「ピーターラビット」に出てくる世界に憧れを持っていたんです。ピーターラビットがいそうな畑のある家…いつかそんな家に住めたら良いなってずっと思っていました。実家暮らし、図書館司書として毎日忙しく仕事をしていて、現実は憧れとは程遠い生活を送っていました。私の中でのいつかは、「老後」だったのかもしれません。

夢の実現への第一歩

移住をしようと思ったきっかけは何かありましたか?
実は、今住んでいるところに移住した1番のきっかけはコロナでした。昨年、新型コロナウイルスが流行して、仕事が自粛になって自宅待機になってしまったんです。そこから2ヶ月くらい自宅にいたのですが、こんなにも簡単に日常って壊れてしまうんだなと実感しました。

今まで、平々凡々と生きていて、先ほど話した通りに漠然といつかは畑をやりたいなという夢は持っていたのですが、そのきっかけもなく日々を過ごしていて。でもこんなに簡単に日常が壊れてしまうのを目の当たりにして、「今できるならやりたい!」という気持ちが強くなりました。

手始めに、実家を出て一人暮らしを始めてみようと思って、家を探し始めたのですが、何だかピンとくる物件が無くて。
それでも色々と探している時に、この本に不動産会社の方のエッセイが載っていたのを読んで、その人の考え方にハッとさせられたんです。
オートロックとかの防犯面や、築年数、間取り…住む家はそういうところで選ぶのが普通で、それももちろん大事なのですが、このエッセイを読んで、”暮らす”ってそういうことではないのだなと感じました。

どうせ住むのなら自分が良いと思えるような家に住みたいと思って、そこから本格的に畑のある家を探し始めました。
探し始めたものの、畑つきの家って本当に1つも無くて(笑)
たまたま見つけたのが今の家で、見つけた翌日くらいには連絡をして、すぐに見せていただいて、その日に契約をしました。
自分の思いを見つめ返すきっかけになったと話してくれた本。アヤコさんの大切な一冊。
理想の物件だったんですね?!
はい!でも実は最初見せてもらった時は少し迷ったんですよ。家自体新しいとは言えないですし、交通の便も良くない、この家に一人で住めるのかなと不安もあったのですが、ここを逃したら畑つきの家って二度と巡り会えないなと思って、自分の不安は自分の努力でどうにかしようと決意して、この家に決めました。

「畑のついた家でスローライフをしたい」という自分の中の軸があって家を探したので、そこだけは妥協しないで選んだのだと思います。
アヤコさんの畑。現在はズッキーニ、ピーマンなどの夏野菜が収穫時期。これからサツマイモを育てる計画なんだとか。
今の生活には慣れましたか?
今住んでいる小田原市久野に移住をしてきたのが2020年11月だったのでそろそろ半年が経ちますが、すっかり今の生活にも慣れましたね。

大家さんが「女の人が一人で畑をやりたくて移住してくるから教えてあげてください」と声をかけてくれたみたいで、周りの方々がすごく気にかけてくださって、本当にありがたいです。
 

移住後6ヶ月、
人生の先輩から教わる初めて尽くしの生活

近くで畑をしているアヤコさんの”お師匠さん”。
ここでの生活はどうですか?
すごく楽しいです!休みの日はずっと畑にいるのですが、畑もすごく楽しいですし、何より周辺のコミュニティが楽しいです。
ご近所さんのところへ遊びに行ったり、近くで畑をやられている方が教えに来てくれたりとか、一緒に犬の散歩に行ったりすることもあって(笑)小田原も案内していただきました!

実家に住んでいた頃はあまりご近所付き合いが無くて、隣の家の人のことをほとんど知らないような状況がちょっとイヤだったんです。お金とか立場とか関係ない、持ちつ持たれつみたいなコミュニティに憧れていて、作ってみたいと思っていました。それも小田原に来たきっかけの1つです。大人になってから、作れる関係ってお金を介したり、何かするから何かを返すみたいな関係ばかりで、それ以外の関係をつくるのがなかなか難しくて…利害関係のない単純に人と人が繋がれる関係性が欲しいなと思っていたので、今それを実現できていることがやっぱり嬉しいですね。周りの人たちはみんな70代くらいで、世代の違う人たちと知り合えたことも良かったなと思っています。人生の先輩からたくさんのことを学ばせてもらっています!

小田原に住んでいる人は本当に優しくて良い人ばかりなんですよ!
今の生活スタイルは?
仕事のある日は、引っ越しをしてから通勤に1時間半くらいかかっているので、朝は5時に起きて、仕事に向かい、帰ってきたらその辺の野菜を収穫して夕飯にしています。今はズッキーニを採ってそのままかじっちゃったりします(笑)

仕事のある日は畑に出られないのですが、畑に関する知識をインターネットやYouTubeで調べたりしています。
休日は朝から畑に出て、夕方まで畑仕事をしていますね。畑が家の隣なので、暗くなるまで、見えなくなるまでやっちゃいますね。
この日も収穫の様子を見せてもらいました!まさしく採れたて野菜!

”私の菜園計画”と初めての収穫

手書きでノートにびっしり書かれた菜園計画からもアヤコさんの充実した様子が垣間見れました。
一人暮らしも、畑も初めての経験とのことでしたが、初めて作った野菜のことを聞かせてください!
引っ越しをして落ち着いたくらいに、まず始めに作りたい野菜をピックアップして、年間の菜園計画を立てるところから始めました。

レタスやネギ、そら豆などの苗をいただいて育てたのが本当の最初で、初めて収穫した野菜を食べた時は感動して言葉にならなかったです。自分で野菜が作れるのだということにものすごく感動しました。畑を始める前は「野菜は買う物」だと思っていたので、自分で作れるということに本当に感動しましたね。

家族にも自分で育てた野菜を持っていったのですが、母がすごく喜んでくれました。「また持って来てね」って言われています(笑)楽しみに待っていてくれるのはすごく嬉しいですね。
 
野菜を作るのはもちろんなのですが、野菜をいただくことも多くあって、冬は「漬物作ってみな!」と白菜を一玉いただいて、生まれて初めて自分で漬物を作る経験もしました!やり方も教えてくださって、美味しくできました。ここに来なかったから人生で1度も漬物を作ることはなかったかもしれません(笑)
半年続けてみて、改めて“畑の魅力”は何ですか?
畑の魅力の1番はシンプルに楽しいですし、自然に癒されますね。そして畑をやったり自然に触れたりしていると色々なことを教えられます。

最近で1番印象に残ったことがあって、花が咲く野菜があるのですが、1番最初に咲いた花は摘まなくてはいけないことを教わったんです。何でか理由を尋ねると、1番に咲いた花は強すぎて、摘まないと他が育たなくなるからという理由でした。強過ぎてしまうのは全体のためにはならない、でもその一番花が咲かなければ他がつかないということに、深いなと思いましたし、色々なことに通ずるなと思ったんです。

こういう人生訓みたいなものを野菜や自然から日々教えられているなと思ったりしますし、自分の考えや価値観も変わるような気がしています。畑仕事はもちろんですが、通勤や生活で大変なこともありますが、それ以上に得られるものが大きく多いですね。
 
この日はジャガイモを収穫。成長を喜ぶアヤコさんの表情から丁寧に大事に育てているのだなと感じたシーンでした。

”畑のある生活”の今ともう1つの夢

不自由なく生活していた以前と、多少の不便はあるけど憧れた畑のある現在の生活、比較してみていかがですか?
多少の不便があっても今の生活の方が充実していますね。
以前は、何も自分1人ではできないと自分自身のことを思っていました。
だからこそ何か自分で作ってみたい、自分で暮らしも立ててみたいという思いがあったので、それを実現できていることが嬉しいですし、日々の生活が面白いですね。
最後に、今後の夢やビジョンがあれば教えてください!
実は私にはもう1つの夢があって、それが「この家に図書室を作ること」なんです!
ここに子どもたちを呼んで、本を読んでもらったり、読み聞かせをやったり、畑にも行けて、自然とも触れ合えて、野菜も食べられる、そんな空間にできたらなと思っています。
この移住が、次の夢に進むための”第一歩”になったと思います!

生活の3大要素「衣・食・住」。「住」、100%思い通りの家に巡りあうのは至難の業…。どこかで妥協しなくてはいけないこともよくあるお話しです。
家や移住を決める理由を“なりたい自分”にフォーカスするのも1つの選択肢かもしれませんね。
 

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